TOHOシネマズ新宿で観た。
歌舞伎町へのこわいイメージが抜けないボクは、
リュックを大事に抱えて腰を丸めて、
腰を丸めて映画館まで歩く。
客席は公開からひと月経っても結構埋まってた。
庵野ブランドはやっぱりすごい。
OPからいきなりウルトラマンの前身番組『ウル
トラQ』のリメイク。ウルトラシリーズの定番と
なったタイトルロゴが渦巻く仕様もあの不気味な
bgmもボクが知ってる『ウルトラQ』そのまま。
これには思わずオタク大興奮。
続いて庵野らしさ全開テンポのよい作戦会議。
怪獣出現。ネロンガだ。
ネロンガは電気を捕食しそのエネルギーで
透明になって地上を移動する。
面影は残しつつよりスタイリッシュになってる。
このスケール感。
1966年は夢と希望に満ち溢れていたのだろう。
こちらは造形がかなり変わってた。
閉じた頭部をドリルのように使って地中を進む。
怪獣に無機物がくっついたシュルレアリスム。
このへんは成田亨リスペクトだろう。
効果音も怪獣(禍威獣)の鳴き声もそのまんま。
ウルトラマンオタクはただただ感動。
その狡猾さと気味の悪さが魅力的。
ここを切り取ってリメイクする庵野の気持ちも分
かるくらいにはキャラが強い異星人だ。
そしてなんといってもメフィラス星人。
山本耕史さんの演技も最高。
知性と強さを兼ね揃えた最大のライバル。
『私の好きな言葉です。』なんて汎用性高い口癖
も相まってとんでもなくキャラ立ってた。
高度経済成長真っ只中の1966年、
空想への憧れを現実にした『ウルトラマン』
この原作を今の世の中を踏まえて最大限にリメイ
クした庵野秀明にあっぱれだ。